家具に使われる木材も、廃棄されてしまっていた木くずを、有効活用した家具職人がつくった「特性の燻製チップ」をご紹介します。
つくっているのは、家具&木工の産地静岡県の「手造り家具 金鱗」の石川さん。無垢銘木を使って、唯一無二の家具をつくりつづけてきた職人さんです。
今回、石川さんがはじめた新しいプロジェクト、「higure」
”陽が落ちる頃に。暮らしはもう一度はじまる。”の
コンセプトのもと、家具と道具で暮らしを豊かにする新しい取り組みです。
実は家具に使われる木材のうち、35%は木くずとなってしまいます。今までは堆肥等、農業分野で再利用されていましたが、農家の高齢化等にともない年々廃棄量は増えてきています。移りゆく時代の中で、なにができるかを考えて、資源を有効に活用し、なおかつ暮らしを豊かにするために自分たちに何ができるかを考えた石川さん。その一つとして、スタートしたのが、新しい燻製器とこのスモークチップなのです。
このスモークチップ、実はとてもすごいのです。
普通、燻製用のチップは丸太原木等からつくられており、下の写真のように不揃いの小さな四角い形をしています。
しかし石川さんのつくったチップは上の写真とは形が違うことにお気づきでしょうか?
そうです、くるくるとカールしていることにお気づきでしょうか?家具をつくる際の機械カンナによってくるりとカールした形状となっており、この形にすることで、空気を含みやすく、10~15分の短時間でしっかり食材風味を効かせることができるのです。
そしてもうひとつ、家具に使用している木材は丸太原木等と違い、木の皮等は事前に取り除かれており、しかも適正な水分に調整されたいわば、優等生の材料でもあるのです。ですので、燻製の際、余計な水分等が食材に付着して水っぽくなってしまったり等の失敗を回避して、気軽に、簡単に、おいしく楽しく燻製づくりを暮らしに取り込むことができるのです。
また、木くずの中から、樹種を選別しているので、「桜」「クルミ」「なら」等の銘木を使用したチップを作り出すことができるのです。
もちろん器具にもこだわりが満載です。
おいしく、楽しく、燻製をつくることができる工夫がもりだくさん。今までは少しハードルの高かった「燻製」も、気軽に、簡単に楽しくことができるのです。
日々の暮らしの中で、極上の一時を演出してくれる、自分へのそして自分のまわりの大切な人へのご褒美として、ぜひお手元においてみてはいかがでしょうか?
※写真の燻製器セット(フタくるみ)はこちらからどうぞ・・・★
【ナラのチップ】
魚やチーズなどの乳製品等に適したチップ。
まろやかで芳香な香りに。